サプリメントの功罪その2

サプリメントでどんな栄養素を摂取するのか、というのは皆さんどのように決めているのでしょう?

自分にはこの栄養素が足りないから、これを摂取しよう!という方向性でしょうか。もしくは、マルチビタミン(複数種類のビタミンを配合しているサプリメント)、といったような形でまとめて摂取しているのでしょうか?

もちろん、そのどちらとも間違いではないのですが、時々は気をつけなければならないこともあります。その代表例は脂溶性ビタミンでしょうか。

ビタミンA・D・E・Kは、脂溶性ビタミンと呼ばれています。
これはつまり水に溶けないということで、例えばビタミンCは水溶性ビタミンといい、過剰に摂取しても尿などから体外に排出されますが、脂溶性ビタミンは同様には排出されません。するとどうなるかというと、過剰に摂取した分は肝臓などにたまってしまい、臓器に負担をかけるだけでなく、場合によってはビタミン過剰症と呼ばれる各種の症状を発症させることになってしまいます。

通常、ビタミンA(レチノール)は過剰に摂取されるようなことはあまりないのですが、サプリメントなどによる過剰摂取は、頭痛や吐き気、皮膚の乾燥などの症状を引き起こしてしまいます。特に妊婦さんの場合は胎児への影響があることもあります。

では、脂溶性じゃなくて水溶性だから大丈夫、かというとそうでもないのが難しいところなのですが、適切に不足分をカバーするためにサプリメントを使用する、というのが正しい使い方なんですよね。もちろん、使い方を間違えなければサプリメントは私たちの生活の質を向上させることは間違いないと思いますから。